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漫画「ペリリュー−楽園のゲルニカ−」を読んで②

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昨日の記事の続きです。

漫画「ペリリュー−楽園のゲルニカ−」を読んで① - くみやすのブログ

 

✳︎以下、内容に関する記述があります。

 

 

 

 

昭和19年11月24日

地区隊本部の最後の切り込み、そして玉砕。これで指揮をとる人物はいなくなった。兵は散り散りになり、食べ物と水を求めて彷徨い歩くばかり。脱水、空腹、疲労でふらふらになりながらもなんとか一歩、一歩と進んでいく。

 

・主人公の「田丸」と共に行動する切れ者「吉敷」は逃げ損ねた島の子供の助けを借りながらなんとか命を繋いでいく。アメリカ軍にも見つからず、食べ物、水も手に入るとても良い隠れ場所でいっときの安心を得るが、子供の1人が破傷風になってしまう。

せめて子供だけでもアメリカ軍に保護してもらうため、白旗を掲げ、自分たちはその場所を去る。また、飢える日々に逆戻り。

最低な考えだけど、自分たちが生き残ることを考えたら、子供を見殺しにして、自分たちだけで立て籠ればいい。やっと見つけた安全な場所だ。でも、田丸と吉敷、(あと小杉伍長)はそうしなかった。自分たちのいっときの安心よりも、現地の子供の命を優先した。

よかったと思う本当に。子供が助かってよかった。だって戦争に関係ないもんね、巻き込まれただけだもんね。でも私が田丸の立場に立ったら同じことができるかな。…私は弱いから、自分の命を優先してしまうかもしれない。田丸さん…立派だよ…涙。

 

・片倉兵長は冷酷で、命令に忠実な人物。自分の使命は生き残ることではなく、1人でも多くの敵を殺すことだと理解し、粛々と実行している。部下を引き連れ、アメリカ兵を殺し、奪う。規律を守れない者、大怪我を負った者は情け容赦なく切り捨てていく。

しかし、塹壕に立て籠もっているところを狙われて入り口をセメントで埋められてしまう。そこから、2ヶ月生き埋めにされる。9人中5人は餓死してしまう。

片倉兵長が、助け出されたあと。意識朦朧としながらも島田少尉に言った言葉が「自分の身体が生きたがっているのを知ってしまった。自分はもう死ぬのが怖い」

 

ジリジリと死が迫ってくるのをただ感じ、動く気力もない、そんな状況になったらどうなるのかな。怖くて怖くて仕方がないよね。想像もできないよ。自分の死なんて怖くない!という感じだった片倉兵長が、あんな風になってしまうんだから。

 

アメリカ兵は、殺した日本兵の口を裂き、金歯があればそれを持ち帰っていた。一方日本兵も、殺したアメリカ兵を見せしめのように木に磔にした。死者を悼むことはない。憎い敵なのだから、相手は同じ「人間」じゃないんだから。

 

 

ここまでが4〜6巻。漫画はまだ続くけれど、私はレンタルコミックなのでここまでしか読んでない。

 

ゲルニカ』(Guernica)は、スペインの画家パブロ・ピカソがスペイン内戦中の1937年に描いた絵画、およびそれと同じ絵柄で作られた壁画である。ドイツ空軍のコンドル軍団によってビスカヤ県のゲルニカが受けた都市無差別爆撃(ゲルニカ爆撃)を主題としている。

Wikipediaより引用)

 

グロテスクな表現は少なめなので、もし興味があれば読んでみてほしいです。精神的にはかなりくるので、落ち込んでいるときは避けたほうがいいです。